なぜウォーターフォール・スウォームか
ウォーターフォール・スウォーム(Waterfall Swarm)は、ウォーターフォールのように製品の全体を先に設計し、その設計をもとに AI のエージェントの群れ(スウォーム)で一斉に作るやり方です。BeesBuild は、このやり方を画面と命令で回すために作ったアプリです。
今までのやり方の弱い所
アジャイル開発
スピードを重視し、小さく作って大きくしていくやり方です。MVP(最低限の製品)を出しながら進めるので、早く世に出せます。一方で、中規模を超えたあたりから最初の土台では支えきれなくなり、継ぎはぎで作り足すことになります。上に行くほど広がる逆三角形のような構造になり、やがてシステムが限界を迎えます。
ウォーターフォール開発
要件・設計・実装・試験を順に進めるやり方です。土台をしっかり作れる反面、公開の前の土台作りにかかる時間とコストが大きく、なかなか世に出せません。
ウォーターフォール・スウォームの進め方
ウォーターフォール・スウォームは、2 つの段で進めます。
- 全体を一気に設計する:UI と画面を見ながら、全体を先に設計します。先にウェブサイトを作り、「誰に、どう届けるか」というマーケティングのメッセージを見ながら設計に戻します。プロダクトとマーケティングを同時に見ながら進めるので、作る物と売り方がずれません。この進め方を BeesBuild ではビーズビルディングと呼びます。
- 群れで一斉に作る:仕様書を一気に書き、それを 10〜20 のブロックに分けます。ブロックごとに統括(リーダー)を置き、開発のスレッドを並べて、並行して一気に作り上げます。
作る段では、人は細かい実装に入りません。データの持ち主ごとに分けたブロックを数十本の AI が同時に作り、決まりと試験で自動的に確認しながら組み上げます。人は決めるだけです。
なぜメタハーネスが要るのか
AI のエージェントは、昼も夜も並行して作れます。それでも、今まで大きな製品を群れで作ろうとすると、時間の多くは「作ること」の外で消えていました。立ち上げ、許可の確認、止まりの見張り、マージの順番、アカウントの枠、ハーネスどうしの通信です。
この部分を受け持つのが、ハーネスを束ねるハーネス、つまりメタハーネスです。BeesBuild は Claude Code・Codex・GitHub Copilot を主力として束ね、群れで作る時の段取りを仕組みにしました。
| 今までに起きた困りごと | BeesBuild での手当て |
|---|---|
| 立ち上げに約 1.5 時間かかる。スレッドの数だけ指示を貼る | CLI のスレッドは役ごとの指示と一緒に自動で起こす。デスクトップの会話は開いて同じ 1 行を送るだけ(一斉に立ち上げる) |
| 許可のカードが 1 スレッドで約 10 枚出る。カードはそのスレッドの中でしか答えられない | 決まりから外れる時だけ聞く。聞く量を調整でき、答えは人の番でまとめて返せる |
| 夜にブロック 5〜8 が約 6 時間止まり、止まりを人が目で探していた | 15 分ごとの見回りと自動の再開。30 分以上合図の無い所は「信号なし」と表示する |
| 本番のデプロイの失敗に気づくのが遅れた | ステージングと本番ごとの反映の状態と、失敗の知らせ(公開と反映) |
| 1 つのファイルに全員が書いて、ぶつかった | データの持ち主でブロックを分け、共有のファイルに一行ずつ書かせない(ブロック分け) |
| 複数のアカウントで、Codex と Claude Code の通信が切れる | Hive Bus の名札と糸の番号で、切れても続きから届く(Hive Bus) |
| データの場所が分からない。いつも絶対パスを聞かれる | 1 つのプロジェクトに 1 つのフォルダー。全部の AI が同じ絶対パスを使う(プロジェクトのフォルダー) |
| 週の枠で止まった時に、すぐ引き継げない。どの引き継ぎが最新か分からない | 最新だけに印が付く引き継ぎリスト |
| 会話の題だけでは、人も AI もスレッドを取り違える | 題の頭に名札(例 GT-B5-T3)を付ける(スレッドと名札) |
| 開発に集中すると、更新が世の中に伝わらない | 公開の後の発信。内側のお知らせは自動、外側は下書きまで自動(発信) |
3 つのやり方の比べ方
| 観点 | アジャイル | ウォーターフォール | ウォーターフォール・スウォーム |
|---|---|---|---|
| 設計する時期 | 作りながら少しずつ | 最初に全部 | 最初に全部(画面とマーケティングを見ながら) |
| 作り方 | 小さく作って継ぎ足す | 工程を順に進める | 10〜20 のブロックを同時に作る |
| 土台 | 中規模を超えると継ぎはぎになりやすい | しっかりしている | しっかりしている(データの持ち主で分ける) |
| 世に出るまで | 早い | 長い | 短い |
| 人の役割 | 作る・決める | 作る・決める | 話す・決める・許す・押す |
ウォーターフォール・スウォームは、設計に時間を使う分、作る段を短くします。どれだけ短くなるかは実績と事例にあります。