ほかの作り方との比べ
ビーズビルディングは、ウォーターフォールとアジャイルのどちらかを捨てる手法ではありません。2 つの良い所を残し、合わない所を捨てて、AI で作る前提で 1 つにまとめた手法です。このページでは、3 つを同じ物差しで比べます。
3 つの流れ
| 手法 | 流れ |
|---|---|
| ウォーターフォール | 要件 → 設計(全部)→ 作る → 試験 → 公開 → 発信・販売 |
| アジャイル(よくある形) | 小さく決める → MVP を作る(約 3 か月)→ 出す → 測る → 足す → 出す…。Web と資料は後から |
| ビーズビルディング | エコシステム → 画面と問いで固める → 先に作る 4 つ → ペルソナの AI で確かめる(違和感があれば戻る)→ 門 → 作る ‖ 並行 → 出して回す |
‖ は、2 つの段が同時に進むことを表します。ビーズビルディングの段と門は全体像にあります。
比べる表
| 見る所 | ウォーターフォール | アジャイル(よくある形) | ビーズビルディング |
|---|---|---|---|
| 最初に決める物 | 要件と仕様の全部 | 小さな範囲(MVP) | エコシステム(誰に・何を・どう届け・どう回すか) |
| 設計の厚さ | 厚い(全部を先に) | 薄い(作りながら) | 厚い(客に確かめた後に固める) |
| 客の価値を確かめる時 | 最後 | 出した後 | 作る前(先に作る 4 つとペルソナの AI)と、作っている間(本物の人) |
| Web・資料・動画を作る時 | 公開の前後 | MVP の後になりがち | 作る前(先に作る 4 つ)。公開の後は直して育てる |
| 費用が膨らむ所 | 終わり近くの仕様の変更 | 最初の設計を超えて足す時(作り直すことになる) | 確かめる段を飛ばした時(だから門を置く) |
| 大きな物・品質 | 強い | 規模が大きいと崩れやすい | 強い(ブロック・約束の型・試験・PR の地図) |
| 初めの公開までの目安 | 数か月から | 約 3 か月(よくある見込み) | 設計と確認が数日〜数週間、作る段が約 1 か月(見込み) |
| 向く場面 | 契約や規制で、全部を先に決める仕事 | 客がいる今のシステムの小さな改修 | ゼロから作るサービス。事業ごと立ち上げる時 |
| 開発の段階のモード | 実験 → 運用 | 運用(PR まで) | 作る段は実験、並行の段は試す人あり、客ができたら運用 |
期間は、AI で作る前提の見込みです。BeesBuild の事例では、Geniam Time を 1 日で約 10 万行、Xroid Dev を 1 日で約 5 万行作り、その後エンジニアのレビューに 1〜2 週間をかけました(実績:1 日で 10 万行)。
残す物と捨てる物
| 元の手法 | 残す物 | 捨てる物 |
|---|---|---|
| アジャイル | 速さ。客の価値を先に確かめること | 小さな土台に足し続けて、後から直すこと |
| ウォーターフォール | 全体の設計。大規模に強いこと。高い品質 | 最後まで価値が分からないこと |
AI で作ると、作る段が短くなります。作る段が短いので、その前に「伝わるか・使えるか」を確かめる時間を取れます。作る段の間に、マーケティングとプレイテストも並行できます。
資料が後になる理由
アジャイルソフトウェア開発宣言(2001 年)は、「包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを」「計画に従うことよりも変化への対応を」を価値に挙げています。よくある形のアジャイルで Web や資料が後になりやすいのは、この重みの付け方から来ています。
ただし、宣言は資料を否定していません。左に挙げた物にも価値があると認めた上で、右により価値を置く、という書き方です。ビーズビルディングは、AI で資料を速く作れる今、資料を「後で作る物」から「先に作って確かめる道具」に変えます。
似た考えとの違い
先に「外に見せる物」を作る考えは、前からあります。
| 似た考え | 中身 | ビーズビルディングとの違い |
|---|---|---|
| Working Backwards(Amazon・AWS) | 予算・チーム・コードの前に、未来の日付の 1 ページのプレスリリースと FAQ を書く | 本物に近い 4 つ(説明のページ・資料・メディア・動画)を作り、ペルソナの AI に見せて確かめる |
| README を先に書く(2010 年) | コードの前に、使い方の説明を書く | 開発者向けの 1 つの文書ではなく、買う人・使う人・届く人の 3 つの見方で作る |
| 説明の動画の MVP(Dropbox、2008 年) | 製品の前に動画を出した。順番待ちの名簿が約 5,000 人から約 75,000 人に増えた、とよく語られる | 動画は 4 つの 1 つ。届く・買う・使えるの 3 段がつながるかを見る |
ペルソナの AI は、本物の客ではありません。BeesBuild は、シミュレーションを「違和感を見つける網」として使い、売れることの証明には使いません(ペルソナで確かめる)。
どの進め方を選ぶか
BeesBuild では、どの手法を選んでも、同じページと同じ道具を使えます。変わるのは、コントロールセンターの島の並びと門だけです(4 つの進め方と 4 つのつなぎ方)。
| こんな時 | 勧める進め方 |
|---|---|
| ゼロから新しいサービスを作る。事業ごと立ち上げる | ビーズビルディング |
| 契約や規制で、要件を全部先に決める必要がある | ウォーターフォール |
| 客がいる今のシステムを、少しずつ直す | アジャイル |
| 講座で教える。自分の型がある | 自分で組む |
今のリポジトリを読んで新しいハイブを作る時、そのリポジトリが運用モードなら、BeesBuild はアジャイルを勧めます。
出典
- アジャイルソフトウェア開発宣言
- AWS の Working Backwards(Product Management at Amazon)
- Dropbox の最初の利用者の話(TechCrunch、2011 年)
- README を先に書く考え(Hacker News、2010 年)
- Nielsen Norman Group の合成の利用者の記事(2024 年)