クラウドの蜂
クラウドの蜂は、長い仕事や、人がいない間の仕事を、手元の PC ではなく Anthropic のクラウドで動かすエンジンです。中身は Claude Managed Agents(ベータ)です。エージェントのループ(考える → 道具を使う → 結果を見る、の繰り返し)・道具が動く箱・記録を、まとめてクラウドが持ちます。
BeesBuild のコアが HTTP で直に呼ぶエンジンの 1 つとして組み込みます。既定は切で、プロジェクトごとに持ち主が入れます。人は BeesBuild の画面から頼み、結果も BeesBuild で見ます。
良い所
- PC が眠っても止まりません。
- 採点役(outcomes)が、決めた基準を満たすまで直させます。「続けて」と打つ回数が減ります。
- 決まった時刻に、自動で動きます。
- 鍵を金庫(vault)に置けば、箱の中の AI からは読めません。
- Windows の上で、隔離の仕組みを自分で作る手間が要りません。
- 管理の画面と記録が、最初からあります。
使い分け
| 仕事 | 動かす所 |
|---|---|
| 重い開発と設計 | 利用者の購読の Claude Code(手元の CLI・クラウドの会話・定期の仕事) |
| 連携・人がいない間の仕事・最後の詰め・大量に読む仕事 | クラウドの蜂 |
同じ量の重い開発を API で回すと、購読の 20〜40 倍の費用になる見込みです(推定)。だから、重い開発は購読の枠のまま動かし、クラウドの蜂は「常に動く司令塔」として使います。見回り・最後の詰め・レビュー・仕事の割り振りが主な役です。
ほかの道具との違い
| 道具 | ループが動く所 | 道具が動く所 | 払い方 | PC が眠った時 | BeesBuild での扱い |
|---|---|---|---|---|---|
| Messages API | 自分のプログラム | 自分のプログラム | API キー | 止まる | BeesAgent の軽いループ |
| Agent SDK | 自分のプロセス | 自分の機械 | API キーか購読のログイン | 止まる | 長い仕事の予備 |
claude -p | 自分の PC の CLI | 自分の PC | 購読のログインか API キー | 止まる | Claude Code を動かす正の形 |
| クラウドの Claude Code | Anthropic のクラウド | クラウドの仮想マシン | 購読のログインだけ | 動き続ける | 開発の実行の場 |
| Managed Agents | Anthropic のまとめ役の層 | セッションごとの Linux の箱 | API キーだけ(トークンと動いた時間) | 動き続ける | クラウドの蜂 |
BeesAgent の長い仕事も、クラウドの蜂を第一に使います。手元で完結させたい時は、Agent SDK を予備に使います(BeesAgent)。
最初に任せる仕事
読むだけの仕事から始め、慣れたら直す仕事へ進みます。
| 順 | 仕事 | 中身 |
|---|---|---|
| 1 | 毎晩の見回り | 読むだけ。台帳を作り直し、止まりを見つける(仕上げの管制) |
| 2 | 調べ物 | 技術や値段を調べ、まとめる |
| 3 | 赤い CI の PR を直す | 採点役で、基準を満たすまで直す。済みの印は機械の確認の後だけ |
| 4 | PR の一斉の読み合わせ | 開いている PR をまとめて読み、論点を出す |
止まったセッションは、続きの文(user.message)を送って、続きから動かします。人の答えが要る物は、人の番に入ります。
設定の画面
クラウドの蜂の設定は、11 の画面に分かれます。入口の画面で、全部の設定を 1 枚で見られます。
| 画面 | 決める物 |
|---|---|
| 入口 | 入れる・切る。全部の設定の要約 |
| アカウントと組織 | 使う Console の組織とプロジェクト |
| クラウドに出す物 | 出してよい物(既定は出さない) |
| 予算と上限 | セッションごとの予算・月の上限 |
| 鍵と金庫 | 金庫に置く鍵と、写した先 |
| エージェントと版 | モデル・指示・道具・MCP・スキル。版を持つ |
| 箱と通信 | 箱の種類と、通してよい送り先 |
| 定期の仕事 | 決まった時刻に動かす仕事 |
| 動いている蜂 | 7 つの状態と、確認のカード |
| アカウントへの道 | ほかのアカウントの会話を起こす道 |
| 診断 | 設定と動きの点検 |
エージェント・箱の設定・セッションは、ファイルにして同期できます。指示書と同じく、一つの元から作ります。
クラウドに出す物
既定は「出さない」です。プロジェクトごとに、持ち主が出してよい物を選びます。
| 物 | 既定 |
|---|---|
| クラウドに出すと決めたリポジトリ | 出さない(選べば出す) |
| 公開してよい資料 | 出さない(選べば出す) |
| シミュレーションの束とペルソナ | 出さない(選べば出す) |
| 秘密・会員の弱点の資料・本番でまだ直っていない弱点の中身 | どの設定でも出さない |
「全部出してよい」も選べますが、その時も秘密と弱点の中身は出しません。終わったセッションは、記録を手元に書き出してから消します。
セッションの記録は、自分で消すまでクラウドに残り、記録を残さない契約(ZDR)の対象外です。BeesBuild の強みは「手元で完結する」ことなので、クラウドの蜂は既定で切にしています。
予算と料金
予算
予算は、セッションを作る時に付けます。後から付け足すことはできません。予算に達するとセッションは一時停止し、人が上げれば続きます。
| 決め | 既定の案 |
|---|---|
| 予算 | 任意。付けないことも選べる。案は 1 回 $5、定期の仕事は 1 回 $2 |
| 上げる人 | 人だけ |
| まとめ役 | Sonnet 5.5 |
| 読む役 | Haiku 5.5 |
| 難しい修正 | Opus 5.5 |
| 動きながら仕事の流れを組む機能(dynamic workflows) | 既定は切 |
| 月の上限 | Console のワークスペースの、使える額の上限で止める |
料金
料金は、トークンの料金と、動いている時間の料金です。動いている時間は 1 時間 $0.08 で、待っている間は数えません。トークンの値段はモデルごとに違います(例:100 万トークンで Opus 5.5 は入力 $4・出力 $20、Sonnet 5.5 は $2・$10)。
使い方の見本での、月の見込みです(推定)。
| 仕事 | 月の見込み |
|---|---|
| 毎晩の見回り | 約 $10〜15 |
| 赤い CI の PR の修正 | 約 $80〜100 |
| 開いている PR 40 本の一斉の読み合わせ | 約 $50 |
| 調べ物 | 約 $40〜50 |
| 合わせて | 約 $180〜215 |
15 分ごとの見回りのように回数の多い仕事は、手元で動かす方が安く済みます。
払う所
払うのは、利用者の Console の組織(API キー)です。配る版は利用者の鍵(BYOK)だけで動き、BeesBuild が立て替えたり、枠を売ったりはしません。購読に API クレジットが付く契約では、そのクレジットも使えます。毎月消える分から先に使う案は、枠の財布が出します。クラウドの蜂の分は、推定ではなく実際に使った額で出ます(枠の財布とランニングコスト)。
鍵と金庫
- 鍵は金庫(vault)にだけ置き、箱の中には入れません。箱の中では置き換えの文字に見え、外へ出る時に本物に差し替わります。箱の中のコードは、金庫の鍵を読み出せません。
- 鍵の正本は 1Password です。BeesBuild のコアが、要る時だけ金庫へ写します。写した先と期限は「鍵の一覧」で見え、取り替えは 1Password からまとめて行います(鍵と接続)。
- GitHub の鍵は、出してよいと決めたリポジトリだけに効く細かい権限の鍵です。内容の読み書きと PR だけで、main への push は許しません。
- MCP の鍵は、コアが OAuth を通して得たトークンを金庫へ入れます。コアは写しを持ちません。MCP の書く道具は、毎回聞く(
always_ask)にします。 - 金庫に、claude.ai のログインは置きません。
箱と通信
| 決め | 中身 |
|---|---|
| 箱 | Anthropic のクラウドの Linux の箱を既定にする |
| 通信 | 許した送り先だけ(limited)。API で作る時の既定は制限なしなので、必ず指定する |
| 許可 | bash と push は毎回聞く。自動の許可は、人の確認の代わりにしない |
| 自分の機械の箱 | WSL2 の中で動かす形を、試しの週に試してから決める |
箱には GPU がありません。重い計算は、クラウドの蜂が custom tool でコアに頼み、コアが計算の借り先を選びます。クラウドの蜂に Google の鍵は渡しません(仮想マシンと Google Colab)。
手元とのつなぎ方
クラウドから、手元の Hive Bus(127.0.0.1 の連絡箱)には届きません。そこで、custom tool でつなぎます。クラウドのエージェントが頼み、手元のコアが答えます。手元に入る口は開けません。
- PC が眠っている間、頼みは待ちになります。待っている間は、時間の料金がかかりません。
- 状態は、15 分ごとの見回りと、PC が起きた時の読み直しで取ります。
- 出来事の流れ(SSE)は、過去を送り直しません。切れた時は、出来事の一覧を読み、ID で重なりを除いて追いつきます。
- 出来事は、ほかのエンジンと同じ 7 つの状態に写します。許可の待ちは、確認のカードになります(出来事を 7 つの状態に写す)。
- 統括の役には、読むだけの道具を渡します。統括は書きません。
アカウントをまたぐ時
クラウドの会話・定期の仕事・Remote Control・会話の間の伝言は、どれも 1 つの claude.ai アカウントの中だけで動きます。Managed Agents は Console の組織の中だけで動き、購読のスレッドは見えません。
だから、複数のアカウントをつなぐ時は、アカウントの外の道を使います。
| 道 | 役 |
|---|---|
| GitHub | 正の記録(issue・PR・コメント) |
| クラウドの連絡箱 | 速い知らせと状態。Cloudflare Workers に置く MCP のサーバーで、OAuth で守る |
| BeesBuild のコア | 手元の Hive Bus とクラウドの連絡箱を、コアが取りに行って写し合う |
クラウドの蜂ができるのは、各アカウントの定期の仕事を起こして新しい会話を始めることと、GitHub と連絡箱に書くことだけです。購読のログインは持ちません。会話の作り方と追いの指示の送り方は、4 つのつなぎ方にあります。
やらない形
- Managed Agents の箱に claude.ai のログインを置いて、Claude Code を動かすこと。箱の中の AI がログインを読めてしまうためです。
- AI に Claude のアプリの画面を操作させること。
- ほかの人の購読を中継すること。
名前
画面では「クラウドの蜂」か「BeesAgent(Powered by Claude)」と書きます。「Claude Code」とは名乗りません。
試しの週で確かめる事
次の事は、本物のアカウントで確かめてから決めます。確認中
- MCP の鍵を取り替えた後も、金庫が新しいトークンを持ち続けるか
- 止まったセッションと箱が、どれだけの間残るか
- 同時に動かせるセッションの数
- WSL2 の中の自分の機械の箱で、鍵を守れるか
- 動きの記録(OpenTelemetry)を手元で受ける置き場所と、クレジットの残りを API で読めるか
データの形
| 型 | 中身 |
|---|---|
HbEngineRun | 1 回の走り。クラウドの蜂の走りも同じ形で持つ(予算・使った額・止まった理由) |
HbRunEvent | 出来事の流れ(追いつく時の ID を持つ) |
HbDataPolicy | クラウドに出す物の決め |
HbSecretRef | 鍵の参照(金庫に写した先と期限) |